増えるいっぽうの洋服、どうしよう
水前寺 今は茅ケ崎にお住まいなのですよね。
芳村 そもそも夫が海好きで、よく遊びにきていたんです。仕事をリタイアした時、「のんびり海のそばで暮らそうか」と。東京の家を畳んで16年ほど前に引っ越しました。海まで歩いて15分だし、ベランダからは富士山も見えて気持ちがいい。すごく年を取ってからじゃなく、その環境を楽しめるうちに移住ができて本当に良かった。終の棲家のように感じています。引っ越しをきっかけに、持ち物も整理できたし。(笑)
水前寺 うらやましい。私もいい年になってきたから、今後のことを考えると、片付けなくてはいけないとは思うのだけど。
芳村 といってもまだ、要らない物がつまった物置が3つもあるの。遺されたら子どもも困っちゃうわよね。夜ベッドで横になりながら、「物置をどうにかしなきゃ」と考えています。専門の片付け業者さんを呼んで、確認して整理をするのに何日かかるだろうって。考えるだけで嫌になってしまうのだけど。
水前寺 思い出のある物はなかなか捨てられないでしょう。
芳村 昔の写真とかはね。でもスキー板は要らないじゃない?
水前寺 わが家なんて、それ以上にわけがわからない物がいっぱいありますよ。凝り性で飽きっぽいから、趣味の物が山ほど。裁縫にハマっていた頃に買った工業用ミシンが3台、家のどこかに眠っているはずです。
芳村 手芸の趣味も。へえ。
水前寺 こう見えてワタクシ、家でおとなしく針仕事をするのが大好きなんでございますのよ。
芳村 チータは、ステージ衣装の管理も大変じゃない?
水前寺 楽曲ごとにイメージに合わせた衣装を誂えるので、数もそれなりに多いんです。着流しは私の丈に合わせて仕立てているから人には譲りにくくて。どうしたらいいでしょう?
芳村 どなたかに記念館を作ってもらうしかないんじゃない?
水前寺 それはないかな。