経済ジャーナリストの荻原博子さんが、お金に関するお得な情報をわかりやすく解説する新連載「トクする!荻原博子のマネーNEWS」。今回は続く穀物価格の上昇を乗り切る切り札についてです(イラスト:さかがわ成美)

コメだけは値下がりしている理由

世界中で穀物価格が上昇している影響で、食卓がピンチです。

価格上昇の背景には、気候変動の影響で穀物の不作が続くなか、中国などでの穀物需要が膨らんだこと。さらには原油価格の上昇により、ガソリンの代替品としてのエタノール生産に穀物が使われるという悪循環が重なったことが考えられます。日本の穀物のほとんどは輸入に頼っているので、円安も価格上昇の要因です。

家計にとってはピンチであるこの食料価格高騰、乗り切る切り札は「コメ」。なぜなら、ほとんどの食料品が値上がりするなかで、コメだけは値下がりしているから。

消費者のコメ離れに加え、新型コロナの影響で外食産業の需要が落ち込み、在庫が積み上がっているのです。だとしたら、積極的にコメを食べるほうがいいでしょう。

ところで皆さんは、朝食に何を食べていますか? 「マイボイスコム」の朝食に関するインターネット調査では、「パン食」と答えた人が約7割。ですが、「パン食」を「ご飯食」にすれば、家計の出費はぐっと減ります。