実例 45年前に亡くなったAさんの相続トラブル

45年前に亡くなったAさんの相続でのトラブルは、親族間の不仲が原因でした。Aさんに権利が残った市場価格で約4000万円の土地には、Aさんの子どものうちの一人のBが住んでいました。すでに住宅は老朽化して価値はなく、建て直しをしなければ住めない状態になったため、Bは土地の売却を考え、不動産登記を取り寄せて初めて、権利状態を知ることになります。

登記簿上はAさんとBが50%ずつの名義になっていました。

こうした場合、Aさんの遺産の相続を完了させることが最優先となります。Bの意向はAさんの持ち分をその相続人から買い取って、土地を売却することでした。

 

Aさんの相続人は本来、配偶者と3人の子どもとなります(上図参照)。Aさんの夫も亡くなっており、現在、生存している子どもはBとDになりました。つまり、相続人は存命中の子2人と亡くなったCの子ども、つまりA子さんから見れば孫2人(EとF)が代襲相続人としての権利があります。代襲相続人とは、本来相続人になるはずの人が亡くなり、その子どもなどが相続人となることを言います。A子さんの相続人と代襲相続人は合わせて4人です。

通常は法定相続分や代襲相続分を各自、Bに買い取ってもらい、不動産登記をBに変更すればいいのですが、現実はそんな簡単な話ではありませんでした。