【マ】巻き込まれない

人間の記憶は年月が経つと曖昧になり、言った言わないにもつながります。特に親が高齢になると、ポイントがずれたことやそのたびに違うことを家族に言って、トラブルに発展することもあります。それに「巻き込まれない」ためには、客観的な事実を把握し、冷静になることです。

そのためにも、元気なうちからまめに連絡を取り、高齢の親に確認するときは、日を変えたり、質問を変えるなどの手間を怠らないでいただきたいと思います。

 

【メ】メールではなく面談で

親族間の話し合いは、「メール」で解決できると思っている方もいます。たしかに相手がいつ、何を言ったのか、証拠を残したいという思いもあるかもしれませんが、メールだけで解決は到底できるものではありません。

やはり、話し合いは「面談」で、できれば専門家を交えるなどして、冷静に粛々と進めるほうが、時間も労力も、感情のしこりも少なくないように思います。

 

相続のことは、家族のことだから家族で解決。と思っている方が多いのですが、素人がいくら調べても限界があります。専門家ならではの方法と知恵を頼ってみてください。

弁護士に相談したら、必ず依頼をし、高額の報酬を支払わなければならないと思っている方もいらっしゃいますが、低額でお願いできる「相談」もありますし、自治体の法律相談を利用するのもいいと思いす。相談の際は、家系図や「何について」「どうしたいのか」「何に困っているのか」などを完結にまとめたメモを事前に準備していきましょう。

相続が、憎しみが満ちる「憎満(にくまん)」にならないように、感情はひとまず横に置いて、話し合いの時には「カカオマメ」を念頭に入れ、早めの対策を取ることをお勧めします。