日本らしい野球を理解すると同時に敵を知ることも重要

監督就任時から、海外勢に対抗するために攻撃では「スピード&パワー」を掲げてきました。ただ、国際大会では小技やつなぎがもちろん必要になりますし、日本はそれが当たり前にできなければいけません。

東京五輪野球の準決勝。8回2死満塁、山田哲人が走者一掃の2塁打を放つ。横浜スタジアムで。2021年8月4日撮影(写真提供:読売新聞社)

メダルをかけた大事な一戦で、試合の行方を左右したのは、日本らしいつなぎの野球を選手が体現してくれたことでした。

日本らしい野球を理解すると同時に、敵を知ることも重要です。その点では、東京五輪に向けては、建山(義紀)コーチを中心に対戦チーム対策には時間をかけてきました。

建山コーチは、米国で大リーグやマイナーリーグでのプレー経験があります。ですから、米国やメキシコのリーグに所属する選手がどのくらいの成績を残しているかを分析すれば、日本の選手との対戦や力関係がイメージしやすかったと言います。