ラジオがなくても、スマホなどさまざまなデバイスで聴けるようになり、ラジオの人気が高まっています。1週間に1回ラジオを聴いている割合は、若い世代は3割強ですが、60~69歳の男性では男性79.9%、女性69.4%もあるとか。年齢を重ね、ものを読むには目が疲れる…でも情報も取りたい、そんなニーズもあるのかもしれません。真鍋礼子さん(仮名・青森県・パート・69歳)は聴くだけではなく「投稿」にはまったそう。ラジオとともに過ごす日々とは。
初投稿のラジオネームは「草原のタンポポ」
初めてラジオ投稿をして以来、自身のラジオネームが読まれると思わずガッツポーズが出てしまう。これまで味わったことがない達成感だ。食事をしながら、家事をこなしながら、自分の投稿が読まれないかと耳は常にダンボ。きっかけは些細なことだった。
ラジオ番組のパーソナリティが、「運動会といえば皆さん何を思い出しますか。明日までに教えてくださいねー」と言った。ビビッときた。タブレットで調べると思いのほか簡単に投稿ができる。孫の成長を知らせるため息子が4年前に買ってくれたものだ。
それを使って早速書き込みをした。何度も手直しをして緊張しながら送信ボタンを押す。記念すべき初投稿に「草原のタンポポ」というラジオネームをつけた。
[息子がまだ小学生だった時の話です。6年生が紅白に分かれて綱引きをしていました。一進一退の末、白組がやや形勢不利になったその時、突然ランニングシャツ姿のお爺ちゃんが現れ白組に加勢をし始めたのです。児童と一緒に必死に綱を引っ張るお爺ちゃん。慌てて放送席から飛んでいく教頭先生。思わぬ事態に会場は大盛り上がりとなりました。
結局白組は負けたのですが、大きな拍手に包まれました。退場を促されたお爺ちゃんには「お爺ちゃんコール」まで起こり会場は歓喜の渦に。小さな町ならではの、いい運動会でした]
結局白組は負けたのですが、大きな拍手に包まれました。退場を促されたお爺ちゃんには「お爺ちゃんコール」まで起こり会場は歓喜の渦に。小さな町ならではの、いい運動会でした]
翌日この話はラジオで紹介され、大爆笑を誘った。胸のトキメキがおさまらず、すっかり味をしめた私は、「よし! 毎日投稿するぞ」と拳を上げた。