NISAやイデコのメリットはもちろん、そもそも、正しい<貯め方の公式>を知らないことで損をする人も多いそうで(イラスト提供:イラストAC)
厚生労働省の発表によれば、2020年の日本人の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳であり、女性の多くは「おひとり様」になる可能性が高いと言えるのかもしれません。しかし老後を支える柱の一つ「年金」の額を考えれば、男性より少ないケースが見られ、女性ほど老後資金は不足しがちとも言えます。一方で、ファイナンシャルプランナー・長尾義弘さんは「NISAやイデコのメリットはもちろん、正しい<貯め方の公式>を知らないために、老後資金をうまく準備できていない女性も多い」と言います。

NISAの税制優遇とは

NISAは、少額で投資をはじめるための非課税制度です。金融機関にNISA口座を開き、商品を選んで運用します。

NISA口座で運用を行うと、税金の優遇があります。投資によって得た運用益、株や投資信託を売って儲かった譲渡益には、通常、約20%の税金がかかります。NISAであれば、それが非課税になります。この点はイデコも同じです。

ただ、イデコのように掛金が税金控除の対象になったり、受け取り時に控除されるといったメリットはありません。税制優遇の面ではイデコのほうが優れているといえます。

しかし、NISAにもいいところが多々あります。

イデコは、原則60歳まではお金を引き出すことができませんが、NISAはいつでも自由に解約して現金化することが可能です。また、加入時や口座の維持に手数料がかかりません。

ちなみに、商品のラインナップもイデコとは異なります。