報道でよく聞く「ブレーキとアクセルの踏み間違い」で車が暴走。夫は踏んだ記憶がないと言います。(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは60代の女性からのお便り。夫の自損事故を機に、運転をやめることを決意したそうで――。

60代で運転をやめた

先日、夫が運転する車が暴走し、近所の家の玄関と壁にぶつかりました。原因は、報道でよく聞くように、「ブレーキとアクセルの踏み間違い」らしいのですが、夫は踏んだ記憶がないと言います。自動ブレーキは作動せず、買ったばかりの新車はぐしゃぐしゃに。誰かを巻き込まなくて本当によかったです。

私も運転が怖くなりました。転勤の多い仕事に就き、子どもが生まれ、車がないと生活が成り立たないので免許を取ったのは29歳のとき。以来35年間、多少こすったりぶつけられたりの事故はありましたが、大事故はありませんでした。

私も仕事を辞めたことだし、今回、運転をやめることを決心。スーパーへの買い物は、リュックを背負って歩いたり自転車に乗ったりして往復しています。遠出するときは徒歩20分の駅やバス停まで行ってから公共交通機関を利用。どうしても手段がない場合はタクシーに乗ります。

地方都市なので、自家用車を手放すと不便なのは確か。玄関からすぐに目的地へ向かえたのに、電車やバスの時間に縛られるので大変です。車で20分の距離だった整体院に行くのが、今は1時間40分かかるようになりました。

でも仕方ありません。「まだ60代、やめるのは早いよ」という友人の言い分もよくわかります。ただ、運転のストレスからは解放され、今は安心感のほうが大きいです。


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