リスニングは筋トレと同じ
1週間後、「レッスン10」を聴く力が向上したようにはとても思えませんでした。
ところが、です!
「レッスン10」の後に「レッスン1」を聴いてみて、驚きました。
「全部ではないけれど、部分的には、前よりずっと聴き取れる!」
より難しい「レッスン10」に耳を慣らしたことで、簡単な「レッスン1」に、少しだけ、ついていけるようになったのです。
まるで筋トレです。自分の筋肉に合ったウェイト(重量)よりも強い負荷をかけて、少し無理をする。そうすることで、筋肉が発達する。
自分に合ったレベルよりもつねに強めの負荷をかけ続ける。そうすることによって、当初の負荷が容易く扱えるものになる。
リスニングも同じです。自分のレベルよりも難しい英語を聴き続けたことで、当初自分のレベルだった英語は簡単に聴き取れるようになったというわけです。
だから、私は向上できる可能性を秘めた耳という器官にリスペクトを込めて、「耳筋」という言いかたをするのです。
※本稿は、『Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた』(CCCメディアハウス)の一部を再編集したものです。
『Googleが教えてくれた 英語が好きになる子の育てかた』(著:村上憲郎/CCCメディアハウス)
英語は自転車と同じで、「単なる手段」に過ぎない。英語ができる子になることが「目的」ではない。英語で考えられる子になることで「未来が開ける」と伝えていこう。そのために、まずは親が「教育OS」をアップデートすることからはじめよう。31歳から英語を勉強し、Google米国本社で副社長に。大ベストセラー『村上式シンプル英語勉強法』から14年。元Google日本法人名誉会長が、アメリカで体験した「生き抜く力」を養う英語子育て法をシェアします。