サーフィンをしたり、愛船を操縦したり、歌を作ったり。海は「僕の人生の宝です」

海が教えてくれた愛

音楽と海は、僕の人生から切り離せません。子どもの頃に住んでいたのは、茅ヶ崎の海っぺり。茅ヶ崎はいまみたいにおしゃれな場所ではなく、遊ぶ場所といえば海でした。

沖のほうに小さな島(烏帽子岩)があるので、そこまで泳いでいきたいな、という気持ちになるんですよ。でも子どもにはちょっと遠いから、仲間を集めてカヌーを作ろう、と。一所懸命、トンテンカン、トンテンカンとやって、1週間ほどで子どもが3人くらい乗れるカヌーを作っちゃった。

その頃から、自分で工夫してものを作るのが好きだったんだね。そのカヌーに乗って島に行ったら、サザエやイセエビがいっぱい採れる。いまは漁業権の関係で採っちゃいけないんだけど、当時は持ち帰った貝とかを、おふくろが料理してくれた。

大人になり自分で船を持つようになってからは、仲間たちと8人くらいで航海したり。船の上にはコックさんがいないから、自然と料理も覚えたし、好きになったんだ。

海が僕に教えてくれたことはたくさんあるけど、なにがあっても立ち戻れる場所というのかな。僕にとっては、海が人生そのもの。そんな思いから、46年前に作ったのが、「海 その愛」という歌です。一番好きな歌だし、とても大事にしているので、ライブでも必ず最初か最後に歌います。

うれしいことに去年の9月から、茅ケ崎駅の相模線ホームの発車メロディになっている。それを聞いた時は、「うわぁ、やっぱりあの曲を作っておいてよかった」と心躍りましたね。