芦川 いやいや。それはね、一緒に漫才やってきて、人を笑わせることがどんなに大変かがわかってるから。恵美子は才能があって、伸び続けてるのがすごい。私にはできないもん。
上沼 謙虚やなあ。
芦川 夫がね、「きょうだいはだいたい不仲になったりするのに、君は恵美ちゃんの活躍をすごく喜んでる。君の素晴らしいところはそこやね」って、いつも言ってくれる。
上沼 拍手するわ。ある時期、私は長者番付で関西1位になって、ハワイに別荘を買った。ごめんなさい! 言うたら、姉妹の「貧富の差」。
芦川 あはは。
上沼 「貧富の差」なんて言われたら、「妹のくせに偉そうに」とか言うのが普通やのに。そういうこと絶対言わないよね、お姉ちゃんは。
芦川 ハワイの別荘の写真をもらって、子どもに見せてん。
上沼 別荘の写真をもらって喜ぶ姉。その神経が私にはわからん。なんやろと思います。
芦川 でも、恵美子が活躍するようになって、お母ちゃんと3人であちこちに旅行に連れてってくれたやん。美味しいもんも食べさせてもらったりして、楽しかったのよ。
上沼 お姉ちゃんのやさしさは、私の誇りよ。今までで、いつが一番幸せやった?
芦川 そうやね。恵美子のコンサートに、ゲストで出さしてもらった時かな。生きててよかった、思ったわ。
上沼 2人でおしゃべりして、歌って。お客さんから「お姉ちゃーん」って歓声が上がってたね。
芦川 楽しかったわ。普段の主婦の生活とは別世界やもん。