義時が「のえパパ」を国司にねじ込んだことの意味

そうすると、義時が「のえパパ」を伊賀国司にねじ込んだということは、どういう意味を持つのでしょう。

あんたはオレの舅になったんだから、北条氏のためにがんばってくれよ。伊賀国司として、大内・平賀の勢力を少しでも切り崩してくれ。

義時にはそんな意図があったんじゃないかな。

のえさんの長兄である光季はこの後、朝雅が務めていた京都守護になって上洛します。このことからしても、伊賀氏は仕事ができる家であり、それも北条義時に忠実な走狗として活動していたんじゃないでしょうか。

それが後の伊賀氏の繁栄に繋がっていくわけです。   

【関連記事】
本郷和人 なぜ源氏は三代で滅んだのか。大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のキーパーソン「源頼朝」のしくじり
本郷和人<鎌倉殿の13人>なぜ源頼家は上皇への手紙を猿楽衆に託した?「奥の手」のはずが暗殺者・善児まで潜伏、自らの命取りになったという皮肉
本郷和人<鎌倉殿の13人>なぜ源頼家は仁田忠常と和田義盛の二人に北条討伐を命じたのか? 北条家から「殺し屋」として重宝された忠常だからこその「苦悩」