「モノの整理はお金の整理」事始め

暮らしを整える手始めとして、まず目に見えるモノから整えていきましょう。その際には、限られた空間をどんな目的で使いたいのか、しっかりとイメージすることが大切ではないでしょうか。

そのうえで、次の3つを具体的に決めていきましょう。

(1)定数・定位置
(モノの量と置き場所を決める)

キッチンペーパー、トイレットペーパー、洗剤などの消耗品は、別に「ストック置き場」を設けるのではなく、キッチン用品はキッチンの中だけ、トイレ用品はトイレの中だけ、洗濯洗剤は洗面所の中だけ、と使う場所に置ける量のストックで暮らしてみましょう。

掃除はナチュラル洗剤で。場所別、用途別に買いそろえると無尽蔵に増えがちな洗剤類。ふだんの掃除は「石けん」のほかに、「セスキ」「重曹」「クエン酸」「酸素系漂白剤」を汚れの種類に応じて使い分け(撮影:著者)

ストックも含めてモノは使う場所に収まる量だけにすると、家族にもわかりやすいのでダブり買いを防ぐことができます。枠を決め、「安い」からではなく「必要」になってから買うと、過剰な在庫に圧迫されることもなく、代謝よく管理できます。

(2)管理責任者を決める(ゾーニング)

家族みんなが使うリビングなどは、無法地帯になりがちなので、収納スペースを振り分けて誰がその場所(ゾーン)を責任もって管理するのかをはっきり決めます。本棚、靴箱、洗面所の棚なども1段ずつ「誰のモノを置くか」によって管理者を決めておくとスムーズです。

子どもが10歳以上なら、置き方を相談しながら徐々に子ども部屋の片づけや掃除も任せましょう。要不要の判断はむしろ子どもたちの方が早く的確です。大人の考えを押しつけないで、できるだけ本人の意思や好みを尊重して主体的に関わってもらうことが大切です。

(3)リセットのタイミングを決める

できれば1日1回、置き場所にもどしたり掃除したりする習慣をつけましょう。絶えず家族の目に触れる共有スペース(ソファやダイニングテーブルなど)には特に私物を残さないように、夜寝る前に各自が撤収するだけでも朝を気持ちよく迎えられます。

在宅時間の長い主婦こそ、私物が出しっ放しにならないよう置き場所を決めたいですね。