たどり着いたのは「支出<収入」

さて、節約というと何かを我慢したり、日常生活のなかでこまごまとしたことに気を使い、少しでも安いものを買うために奮闘すること、こんな風なイメージがあります。続けるには大変な忍耐力と持続力を必要とします。

一念奮起してやり始めたものの挫折、そのため自分は意志が弱い、ダメだ、とても節約や貯金なんてできないと思い、でも先々のことを考えると不安になる~~。

節約はダイエットと似ているかもしれません。

何度もトライしては挫折して、でもまたやらなきゃと思う。

しかし、それはまだ余裕のある人のケースです。5万円という少ない額での生活では、「挫折」すれば一気に奈落にまっしぐら。

日々の小さな節約を続けるなかで、十万単位も少なく生活するには、小さな節約だけでは不可能、これまでとは大きく「発想」を変えるしかないと気づきました。

経済の法則! からいえば、入ってくるお金より使うお金を少なくすれば生活は成り立つ計算になります。

「支出<収入」ということです。

そこで生命保険、通っていたジムなど解約、美容、ファッション代ももう使わない、本もすべて図書館で借りることにしました。それらをすべてそぎ落とした上、ガス・電気代、通信費といった固定費は、それまででも各1万円程度に収まっていました。税金は所得が少なくなったのでこれも1万円程度に収まります。

残る変動費は2万円。この中でもっとも大切なのは「食べる」こと、食費です。

医療費をかけないためにはこの先も健康でなければなりません。

このようにして安く、身体にいい食材探しが始まりました。その上、続けるためには、美味しい、簡単にできるというのは大切な要素です。

お金をかけず、でも体に良くて簡単なレシピを日々キッチンで生み出しています(写真:著者)

コロナ禍で、外に出るのもままならないなかで、日々、この「安い、身体にいい、美味しい、簡単」レシピを考える日々が続きました。