節約は決して生活を貧相にする行為ではない

ところが、初めてみるとこの節約生活、窮屈どころか楽しい、面白い、やりがいがあると、いいことのほうがたくさん出てきました。

そして、そんな生活を楽しむことが出来たのは、身も心も縮こまるような節約ではなく、自分を豊かにするために生活を工夫する、数字としての「お金」以上に「工夫」に焦点を当てたからではないかと気づきました。

節約は決して生活を貧相にする行為ではありません。それどころか、生活を豊かに、楽しく、自分らしくしていく行為です。

少しでも先々の不安を少なく、むしろ時を重ねることが楽しみになるような、そんな工夫や知恵を、この先紹介できたらと思っています。


71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(著:紫苑/大和書房)

71歳、ひとりシニア。子どもたちが結婚してから60代で都内に小さな中古住宅を買った紫苑さん。フリーで仕事をしていたため、年金はわずか月5万円と、お金はないけれども不安はないし、今が一番幸せ。あるものを工夫する豊かで楽しい日々をご紹介。