なぜ節約生活を始めたのか

私自身、以前は同じような不安を抱き、夜眠れないこともありました。

そんな折、コロナ禍で外出もままならず、仕事も激減という、逃げるに逃げられない現実に直面することになりました。69歳になって「終活」どころか、「生活」のために、初めて少ない年金額と向かうことを余技なくされたのです。

画用紙で作った紫苑さんお手製のランプシェード。電気の台は別としてシェードにかかったお金はわずか10円!(写真:著者)

それまでは恥ずかしながら、年金だけではなく「老後の資金はいくら必要か?」といった現実からも逃げ続けていました。

不安も適度なら対処しようがありますが、あまりに大きな不安は、人からパワーを奪うように思います。目の前の忙しさに追われ、ついあと回しにしているうちに月日は経ち、コロナという最悪の状況になっていたわけです。

このままではどうなるかわからない、崖っぷちに追いやられてようやく不安に対峙したのです。

そこから始まった“節約生活”でした。