骨粗しょう症は治る病気に

Q3)骨粗しょう症は治りますか? 予防方法も知りたい

近年、骨粗しょう症の治療に効果的な新薬が出てきました。私が診察していた70代の患者さんは、骨の吸収(破壊)を抑制する薬を半年に1度、8年間皮下注射した結果、腰椎骨密度が68%から83%まで回復。今や骨粗しょう症は治る病気になりました。

骨は、破骨細胞が骨を壊し、骨芽細胞が骨を形成することで新しいものに生まれ変わっています。そのサイクルは約5ヵ月。しかし、加齢やエストロゲンの低下が原因で、骨が壊される量が作られる量を上回ると、骨密度が下がって、骨粗しょう症になってしまうのです。

骨密度を維持するには、食事に気をつけることと運動が不可欠。食事での注意点は、骨の材料となるカルシウム(Ca)とタンパク質、Caの吸収に必要なビタミンDを積極的に摂ることです。さらに骨の形成をサポートするビタミンK、丈夫な骨を作るマグネシウム、亜鉛とカロテノイドなどの抗酸化物質も必要。つまりバランスのよい食事が大事ということになりますが、まずCa、タンパク質、ビタミンDは最低限、意識的に摂りましょう。

私がおすすめしているのは、牛乳。吸収率がほかの食材よりも高く、効率よく摂れるからです。Caの量はコップ1杯(約200cc)で220mg。飲むのが難しい場合は、「乳和食」にするのも手です。魚の煮つけに牛乳を使ったり、味噌汁に加えたり。その他、小魚なら大さじ2杯で約50mgが摂れます。1日650~800mgの摂取を目指しましょう。

食事で摂れない栄養素をサプリメントで補いたいという人もいますが、人によってどの栄養素がどのくらい足りないか調べたうえで摂るのがベストなので、自己判断でのサプリメントの摂取はおすすめしていません。

次に運動ですが、骨は重力を感じる刺激を受けると破壊と再生が促進されるため、縄跳びのように跳んで地面に着地するような運動がおすすめです。簡単なのは、「かかと落とし」。かかとは最も衝撃を受けやすく、たとえば体重50kgの人が「ミニジャンプ」で10cm下に着地すると、200kg(4倍)の衝撃が骨に加わります。すると、全身の骨を作る細胞に刺激が伝わるのです。つま先立ちになってストンとかかとを落とすだけでもOK。1日50回を目安に行いましょう。体重の3倍の重力がかかります。

とはいえ、骨粗しょう症が進行している場合は軽い運動でも骨折することがあるので、骨密度を確認したうえで、医師の指導のもと行ってください。

 

Q4)手指の骨の変形や外反母趾などは治りますか?

残念ながら、変形した骨を元に戻すことはできません。手術ができるケースもありますが、必ず治るとは言えないのが現状です。痛みがある場合は、薬を処方してもらうなどの対処で生活の質を守りましょう。  大事なことは、早め早めの予防です。放置せず対応すれば、ひどくなる前に食い止められます。たとえば骨の変形を予防し、強化するといわれている大豆イソフラボン由来の栄養素「エクオール」の摂取がおすすめです。