「70代でアルバイト」は他人事ではない

住む家はあるので、あとの不安は自分の健康ですね。なにせ、私一人での子育てですから。

6年ほど前に子ども会の会長と町内会の班長、小学校のPTA活動の委員長、保育園役員が同時に重なって無理がたたって身体を壊してしまいました。胸の辺りの表面がえぐれて激痛が走りました。乳癌の末期かと思ったのですが、ストレスによって発症した肉芽腫性乳腺炎という症例数の少ない病気でした。

この時、せめて息子が中学を卒業するまでは生きなきゃと思って、無理はしないことに決めたんです。息子が義務教育を終えていれば、7歳年上の娘は働いているかもしれない。

老後も心配です。2022年の2月に、新潟県の老舗製菓会社の工場で火災が起こって、60代と70代のアルバイト従業員が亡くなったニュースがあったじゃないですか。

あれを見て、ああ、年金では暮らせないから70代になってもアルバイトしているんだなと感じたんです。

必死に働いても非正規労働は報われない。何か権利を主張しても無視される。そういうことがあまりにも多く、理不尽だと思います。私自身、ずっと非正規で働かざるを得なかったので、壁にぶつかってばかりでした。政治に強い関心を抱かずにはいられません。