(イラスト◎大野舞)
スピリチュアリストとして、さまざまな角度から読者のお悩みに答え、生きる指針を示してくれる江原啓之さん。現在は熱海に在住し、ていねいな暮らしをしながら日々「生きる上で大切なこと」を発信し続けています。『婦人公論』のリニューアルにあたって始まった新連載「〈幸せぐせ〉を身に着けよう」。第12回は「子ども家族との関係」です。 

Q 独立した子どもの家族と些細なことで亀裂が……

A)関係を修復するよう働きかける

B)自分からは動かない

「北風と太陽」のお話がヒントに

家族間に摩擦のない人などいないでしょう。どこの家庭だって、大なり小なり問題はあります。コロナ禍で、子ども家族が帰省する、しないで揉めたとか、孫の育て方に対してアドバイスしたら、「昔の子育てとは時代が違う」と言われて溝ができたとか。些細なことがきっかけで、子ども家族が親の家に寄りつかなくなることは、珍しくありません。

そうなったとき、親としてどのような行動が幸せぐせか、判断をするのに参考になるお話があります。それは「北風と太陽」。北風と太陽、どちらが旅人のコートを脱がすことができるかを競うおなじみの童話です。北風は強い風を起こしてコートを飛ばそうとしますが、旅人はコートを必死に押さえこみ脱がない。一方、太陽が温かな日差しを注ぐと、旅人はコートを自ら脱ぐという結末。強引なことをするよりも、太陽のような大らかさと明るさで自然にまかせるほうが良い結果につながることを示しています。さしずめ北風が不幸ぐせ、太陽が幸せぐせと言えるでしょう。