わけがわからないまま初めてのフォートナイトは終了

その後も息子はスプラトゥーンだったり、色んなゲームを僕に勧めてくるようになりました。一緒にやろう、と。

『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』(著:小籔千豊/辰巳出版)

妻がゲームを全くやらないので、少しでも可能性のある僕が標的になったのです。友達があかん時に一緒にゲームできる奴をキープしときたかったのか、家の中にゲームの理解者が欲しかったのか。なってあげたい気持ちは10パーぐらい。残りの90パーは、今はやってる場合じゃないだったので、のらりくらりとかわし続けていました。

そんな、ある日。なんとなく息子がSwitchでやっているゲームをボーっと眺めていました。よくわからないキャラクターがウロウロしながら、宝箱を開けてよくわからないアイテムをゲットしていました。

それがフォートナイトです。

フォートナイトに関しても、息子から何度かプレゼンを受けていましたが(教育上よくないパターンなのは承知の上で)全て右から左へ受け流しては、適当に「へー」 と返していました。その日もめげずに息子は僕を誘ってきました。

「めっちゃおもろいからパパもやってみい」

「えーわ、難しそう」

「簡単やで」

「スーパーマリオギャラクシーの星の上すらちゃんと歩かれへんのに。こんなん敵がジャンプして真後ろに来るやん。パパの時代のゲームはな、平面なんよ」

「えーからやってみい、教えたる」

渋々やってみるものの、そもそも何のゲームかも説明がないままスタートしたので意味がわからない。操作も目的もわからない。

そんな状態で横から低学年の小学生の同時通訳がヤイヤイ始まり、急に「このボタン押せ」と言われる。押すと、空を飛んでる乗り物から自分が空中に放り出されたので(危ない!)と思ったら「それでいい」と言われる。

この街に降りろ、もっと早く、左のスティックを倒せ、と矢継ぎ早に指示が飛んでくる。地面に降りたら降りたで「聞こえるやろ宝箱の音!」と叫んでくる。もちろん、僕にはその音がわからない。

「金色に光っている方向!」

「そこじゃない、上! 上! 開けて!」

「デカイの先に飲んだらあかんやん!」

「飲んでる途中に敵来た!」

「ほら来てるって!」

「あー、だから来てたやん、敵……」

と最後にガッカリされ、わけがわからないまま初めてのフォートナイトは終了。

やりたくもないゲームを前情報なくやらされ、拙い説明を耳元でわめかれ、挙句怒られる。せかされ、ダメ出しされ、ガッカリされただけ。なんもおもろない。それがフォートナイトに対する最初の感想でした。