「あれください」と
フォートナイトにハマって何ヶ月か経った2019年の6月。仲の良いスタッフと4日間、シンガポールへカジノ旅行に出かけました。出発前に関西空港の本屋さんへ行き、行き帰りの機内で読むための本を2冊手にしてお会計へ。なんとなしにレジのお姉さんの後ろの棚を見ると、定価の値札がつけられたSwitch様が後光を放ち鎮座しておられました。少なくとも、あの時の僕にはそう見えたのです。
(旅先のホテルにはWi‒Fiがあるはず!)
そう思った瞬間、本を袋詰めしているお姉さんに、
「あれください」
と口走っていました。正直、僕の目は血走っていたんじゃないかと思います。声もおっきかったと思います。なんなら口の両端に白い泡ついてたかも。
シンガポールでは長い時間みんなでカジノをやって、寝て、ご飯食べて、カジノやって、ご飯食べて、カジノやって、寝る……という、なかなかなハードスケジュールなんですが、僕はみんなが寝てる間ずっとフォートナイトをやっていました。帰りの飛行機では、買った本も読まず爆睡するぐらいに。
自分用のSwitchを手にしてからというもの、新幹線の中でもイヤホンをしてフォートナイト、東京の部屋でもフォートナイト、仕事と仕事の空き時間も喫茶店でフォートナイト、とにかく暇さえあればフォートナイト。
全く上手くはならなかったですが、本当に楽しかったのを覚えています。今から思えば、純粋にフォートナイトを楽しんでいたのはあの頃かもしれません。
もちろん、この時はまだ後に自分がYouTubeでゲーム配信をすることになろうとは、微塵も思っていませんでした。
※本稿は、『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』(辰巳出版)の一部を再編集したものです。
『ゲーム反対派の僕が2年で4000時間もゲームをするようになった理由』(著:小籔千豊/辰巳出版)
小籔千豊 初の著書は子育て本!? 小籔家はゲーム禁止!…だったはずがなぜ !? おっさんとして、そして親として…。驚かされた多くのことを皆さんに伝えたい!