祖母も母も「しまり屋」で、それが当り前と思って育ったと言う松本明子さん。値上げラッシュで家計への負担がさらに増す状況でも、ケチケチ生活による土台があるから慌てないと話します。その極意を聞きました。
(構成=福永妙子 撮影=富本真之)
(構成=福永妙子 撮影=富本真之)
義母が節約のよきパートナーに
そんな私も32歳の時に結婚し、2022年で24年が経ちました。もともと夫も派手にお金を使う性分ではなく、金銭感覚も近かったことから、「この人となら一緒に暮らせるな」と思ったことも結婚の決め手のひとつでしたね。
ただ、彼は私レベルの倹約家ではなかったので、結婚当初、ムダな電気はついていないか、換気扇はつけっぱなしになっていないかと、夜な夜な家中をパトロールする私の姿を煙たく思っていたようです。(笑)
けれど、だんだんと私に感化され、今では息子も含め、家族みんなが節約に協力してくれるようになりました。
その息子は関西の大学に在学中で、ひとり暮らしをしています。自炊もマメにしているようで、「今日は油そばを作ってみたよ」とか、料理の写真がよく送られてくるんですよ。
カフェでアルバイトをしているので、そこの賄いをいただくことも多いとか。物欲のあまりない親を見て育ったせいか、「あれがほしい、これがほしい」と言ってくることもありません。