豊かになる「節約術」は一生ものの財産

正直、節約とは、余裕のある生活を送っている人からすれば、特に必要と感じられないものであって面倒、しかもある意味で覚悟がいる行為だと思います。

それでも、「節約」を通じて、豊かで健康になるとわかっているのなら、始めたほうがいいのはわざわざ言うまでもありません。

そのためには最初のハードルをなるべく低くし、できることからやってみましょう。たとえば、

●どんなことやモノにお金を使っているのか、傾向を掴む

●カフェや100円ショップ、コンビニに行く機会を少し我慢する、減らす

●生活のレベルを維持することだけに注力せず、時に見直す

これらの行為は、節約というより「習慣」を変えるきっかけになります。そして毎日の生活全般がかかっている病、まさに「生活習慣病」を改善できるチャンスになるのかもしれません。

以上、目の前の「物価上昇」はたしかに大変ですが、家計と食生活を見直すよい機会でもあると、どこか前向きにとらえてみてはいかがでしょうか。もしそれによって、心や体を豊かになるような節約術を身につけ、習慣にすることができれば、きっと一生ものの財産になるはずです。


71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(著:紫苑/大和書房)

71歳、ひとりシニア。子どもたちが結婚してから60代で都内に小さな中古住宅を買った紫苑さん。フリーで仕事をしていたため、年金はわずか月5万円と、お金はないけれども不安はないし、今が一番幸せ。あるものを工夫する豊かで楽しい日々をご紹介。