圧倒的なオーラを放つトップスターの存在、一糸乱れぬダンスや歌唱、壮大なスケールの舞台装置や豪華な衣裳でファンを魅了してやまない宝塚歌劇団。初の公演が大正3年(1914年)、100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」には「花・月・雪・星・宙」5つの組が存在します。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第41回は「ハイテクデビュー」のお話です。
(写真提供◎越乃さん 以下すべて)
(写真提供◎越乃さん 以下すべて)
一念発起、パソコン教室へ
退団して時間を持て余していた私は、宝塚にあるパソコン教室へ通い始めました。
平日の昼間の初心者コースには、少々浮いた生徒でした。
パソコン教室では、電源を入れ起動させるところから丁寧に教えてくれます。
そんくらいはわかりますわ!とは思いながらも、何事も基礎は大事ですね。
電源ボタンを教えてもらうところから、
初心者コースのパソコン教室はスタートしました。
知らない事を教わるのは好きです。
出来るようになるかはまた別の話。
教室に通う為のパソコンケースや、マウスを新調し、
そこまで長時間パソコンを触ることもないくせに、手が疲れたら困るからと、
手首を置くクッションなるものを購入しました。
形から入るタイプです。
きちんとパソコンと向き合い頑張ったはずなのに、
パソコンとの相性はすこぶる悪く、
仲良くお付き合いすることは出来ませんでした。