秋元康さんに言われたこと
私にとって、大事な曲はほかにもあります。13年前、秋元康さんにディナーショーのプロデュースをお願いした際、書き下ろしていただいた「夜明け」という曲もそのひとつです。
初めて曲にふれた時、「まわりからどう見えるかなんて どうだっていいことさ」という歌詞にハッとしました。
秋元さんに「どういう意味ですか?」と聞いたら、「姿月は退団する時、まわりからなぜ辞めるのかとか、もっとこういうふうにしたらいいのにとか言われたんだろう。でも自分で決めたことだし、いま思えばやっぱりそれで良かったと思っているんだよね」と。退団するまでの葛藤なんて、秋元さんに話したことはありません。でも全部見抜かれていたのです。
だから同じ曲のなかの「信じる道をただ歩き出せばいい」という歌詞には背中を押される思いでした。他人にいろいろ言われたって、自分の人生は自分だけのもの。自分で決めたことなら、いいことも悪いことも受け止めようと思えます。
そんなふうに歌ってきたこの曲ですが、最近は男性も女性も関係なく、聴く方がそれぞれの思いで受け止めてくださるのを感じるようになりました。この歌で勇気を与えられるのなら、たくさんの方に届けていきたい。
3月の『明日へのエナジー』の構成はまだ内緒なのですけど、「夜明け」は必ず歌うと決めています。今の想いを込めて歌うつもりです。