老け声を改善し、滑舌をよくする

トレーニングを開始する前に、現在どのくらい声が出るかカラオケで歌ってみることに。曲は吉永さんの十八番、「月がとっても青いから」だ。駆け上がるようなメロディーから始まる難しい曲を、音を外すことなく楽しそうに歌い上げる。

とても上手だが、高音部分になると声がかすれ、不安定な裏声に。「コロナでカラオケに行けなかったから久しぶりに歌ったけど、声が全然出なくなってる!」とショックを受ける吉永さん。

さっそく、声量と滑舌をよくするための準備に入る。まず、口を大きく使うために、顔全体を動かす表情筋と唇を囲む口輪筋を鍛えるトレーニングから始めることになった。

「話し方が老けたと悩む人にありがちなのは、下アゴだけ動かして話しているケース。舌が動いていないから、フガフガした滑舌の悪い、老けたしゃべり方になってしまうんです。若々しく発声するには、正しく口を開け、口の中の空間を大きくすることが大切です」(上野さん)

「表情筋・口輪筋トレーニング」は、まず割箸を1膳用意する。割らずに、割箸の太いほうをタテにして前歯で軽くはさむようにしてくわえ、「ア・エ・イ・オ・ウ」と発声。続けての手順で発声を繰り返す。割箸を前歯でくわえることでアゴに頼らずに、表情筋と口輪筋を鍛えることができるのだそう。ポイントは、鏡を見ながら口をタテヨコにしっかり動かすこと。

吉永さんは、「普段は顔の筋肉なんか動かさないから難しいけど、少しずつ慣れてくるわ」と難なくクリア。


吉永さんといっしょにやってみよう!
【表情筋・口輪筋トレーニング】

《表情筋・口輪筋トレーニング》

<正しい口の開け方にトライ>

口を正しく開けて発音すると聞き取りやすい声になる。割箸1膳を用意して、割らずに太いほうをタテにして前歯で軽くはさむ。(1)~(3)を3分ほど繰り返す。
(1)「ア・エ・イ・オ・ウ」
(2)「オア・オア・オア・オア」「オエ・オエ・オエ・オエ」
「ウエ・ウエ・ウエ・ウエ」「ウイ・ウイ・ウイ・ウイ」
(3)「ウオ~・ウオ~・ウオ~・ウオ~」