次は「滑舌改善トレーニング」に挑戦。割箸を2膳用意し、太いほうをタテにして左右の奥歯で噛み、の手順で声を出していく。その際「ラァー」のように、母音をしっかり伸ばして発音することが大切だ。

「ずっと口を開けているとヨダレが出てきますね。あと、ラーとかターとか言葉の順番が覚えられない(笑)」(吉永さん)

「これは〈ラララ田中さん〉と覚えるといいですよ。割箸をくわえてアゴを固定することで舌に負荷がかかり、舌の筋肉と口輪筋が鍛えられ、言葉のキレがよくなります。あと、唾液は年齢とともに減りますが、口腔環境や健康にとても大事なものなので、たくさん出るのはいいことです」(上野さん)

注目すべきは、発声する音ごとに舌の使う場所が変わること。カ行は舌の根元、ナ行とタ行は中央、サ行は先端、ラ行は舌全体を使って発音する。

「とくに舌の根元は嚥下の際に使う重要な筋肉なので、誤嚥を防ぐためにもカ行をしっかり発音してください」(上野さん)


吉永さんといっしょにやってみよう!
【滑舌改善トレーニング】

《滑舌改善トレーニング》

<滑舌をよくするには>

舌を動かして筋肉を鍛えると滑舌がよくなり音域も広がる。割箸を2膳用意し、それぞれ太いほうをタテにして、左右の奥歯でくわえる。
「ラー」×5回、「ター」×5回、「ナー」×5回、「カー」×5回、「サー」×5回を3分ほど繰り返す。
〈ラララ田中さん〉と覚えて


取材協力◎上野ヴォーカルアカデミー(東京・日暮里)
話す声のコースのひとつ「声の若返り・老け声改善コース」では声の若返りに特化したトレーニングを実施。詳しくはHP参照
※実際のトレーニングの名称や手順は誌面と異なる場合があります

<後編につづく