「きちんと見えて、自分も心地よい」を見つける
そして、最後に、やはり美しく見せるために、「サイズ」にはこだわります。
デザインやシルエットにもよりますが基本は、タイトスカートの丈は、膝下5cm。フレアパンツの丈は、7cmヒールを履くときの股下を75.5cmと決めています。
これは、ハイブランドショップに来店されていたお洒落なお客様のサイズへのこだわりに、刺激を受けたことがあるからです。
そのお客様が選んだ商品は、ジップパーカーとスエットパンツの上下のセットアップでした。
試着室から出てこられたお客様は、スエットパンツの丈、5mmの差にこだわられ、私は、何度もパンツの裾を上げるピン打ちを繰り返しました。
もちろん、散歩にも着ていけるようなスタイリッシュなスエットですが、この5mmの美意識に、びっくりしたことを覚えています。
たとえスエットでも、自分が美しく見えるパンツ丈にこだわり、靴を履いた状態で、何度も全体のバランスを確かめていました。
お洒落な人は、ちょっとした長さ、サイズの違いで、全体のイメージが変わることを知っているのです。
自分の体型に合わせたサイズを知りつくすことは、美しくエレガントな人のお洒落のスタンダードかもしれません。
「きちんと見えて、自分も心地よい」、そんなスタンダードを見つけた人が、「スタイルのある素敵な人」と言われるのかもしれません。
自分を知り尽くした装いは相手に安心感を与える
※本稿は、『大人女子の小さなマナー帖 一流のお客様に学んだ気づかい』(大和書房)の一部を再編集したものです。
『大人女子の小さなマナー帖 一流のお客様に学んだ気づかい』(著:横田真由子/大和書房)
自分も周囲もごきげんにするマナーのコツそろそろ大人の女性としての振る舞いを身につけたいあなたへ。
身だしなみから言葉遣い、持ち物、振る舞い、気遣いまで。
ハイブランドショップで店長を務めていた時代に愛されるお金持ちのお客様に教えてもらったマナーのエッセンス。