解説

駄菓子は、なぜ日本で流行ったのか? それは、「子供がお金を持っていたから」だと解釈できます。

そもそも、外国ではお小遣いのシステムがない国が多いです。日本ではお小遣いをあげますが、外国では親が家庭のお金を全て管理して、欲しいものがあればそのときに子供に買ってあげるという国がほとんどです。

外国ではあまり、自分で好きなお菓子を買ったりしません(写真提供:Photo AC)

お小遣いシステムのある日本だからこそ、駄菓子の文化が流行した、と言えるかもしれません。

もっと深掘りすると、なぜ日本はお小遣いシステムがあるのでしょうか?

日本の特徴を考えると、まず山が多いです。日本の国土は新期造山帯というものに属しており、地震も多いし火山も多いし温泉も多い、そういう国になっています。日本の平野部の割合は他の国と比べてもかなり低くなっています。

そういう国土だと、川や平野といった資源を、多くの人で分配しなくてはなりません。国土の中で使える場所や使える資源が限られている以上、みんなでちゃんと分け合わないとうまくいかないのです。

しかも、これらの資源は結構管理が難しいんです。まず、資源が限られている以上、誰かが好き勝手に「ここ俺の土地な!」「この川もーらい!」などとやっていると、あっという間に戦(いくさ)になってしまいます。

また、今でも起こる問題ですが、川って上流の人が水を取りすぎると下流の人が困りますよね? 自分のことだけ考えていては共倒れになる。そういうちょっと厳しい国土なのが日本なのです。