(2)予定が変更されると対応できない
学校のような集団には、たいていルーティンがありますが、そのルーティンはしばしば変更されます。たとえば学校の行事の期間は、とくに変更が多くなります。
発達障害がある子は「見通しがついている予定」によって安定して生活することができます。「予定の変更」が多くなると、どう行動してよいかわからなくなり、パニックを起こしやすくなるのです。
(3)失敗経験が積み重なる
(1)、(2)のような状態が重なると、子どもはうまく行動できなくなり、失敗や、大人に叱責される機会が増えます。失敗体験や叱責によって心が傷ついてトラウマが残ると、子どもは集団に恐怖すら感じるようになり、さらに適応できなくなっていきます。
このようなわけで、とくに行事は、発達障害の子にとっては「地獄」になりかねません。下のイラストは、ある子が私に実際に語ってくれたことですが、その子のように「ガマンガマンの1ヵ月」を耐えている子はたくさんいるのです。
ですから集団のなかにいるときは、余計なストレスがかからないように、そして興奮やパニックが起こらないように、大人が配慮してあげましょう。