親が親に戻っている。なら子も子に戻らねばと思い、言われた通り作業に精を出した(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは神奈川県の60代の方からのお便り。義母の訪問診療の医師からの言葉にハッとし、なにか義母が喜ぶことをしてあげたいと、義母を連れて向かった先は――。

義母の老いが進んで動けなくなる前に

在宅介護サービスを使っている義母は80代。訪問診療の医師と話しているとき、「介護される側の目線でも考えてみては」と言われ、ハッとした。まったく頭になかった。

数年前、認知機能の衰えからか元気がなくなってきた義母に、飼い猫の面倒を見てもらったら気力が回復し、長くひとりで暮らしてくれていたが、このところヘルパーさんに来てもらっている。

最近、義母は風呂に入るのを嫌がり、たまに食事を抜くことがあると聞いていたが、体調によってそういうこともあるのだろうとあまり気にしていなかった。そこへ医師からの助言があったので、老いが進んで動けなくなる前に、なにか義母が喜ぶことをしてあげたいと思った。

彼女が望む環境、できれば多少でも見覚えのあるところに身を置くのはどうか。義母の実家を訪問する案がひらめいて夫に提案した。