昭次の声とギターがあってこその男闘呼組

今年3月、彼らは4人揃ってTBSのバラエティ番組『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』に出演。男闘呼組の軌跡をたどった構成は、大きな反響を呼んだ。

岡本 SMAPは僕らの後輩にあたるので、中居のことも10代の頃のイメージのままなんですよ。それがいつの間にか大御所っぽくなっちゃって、感慨深いと言うか、不思議な感じがしましたね。

前田 「ぽく」じゃないよ、実際に大御所なんだよ。(笑)

岡本 そうか(笑)。よく中居は「男闘呼組の4人は僕らのことをいじめなかったから」って言うけど、それじゃあまるで他の先輩たちは皆、後輩をいじめてたみたいじゃない? そんなことないよねえ?

前田 彼らにはそう感じられたってことじゃない? 上下関係とか。まあ「男闘呼組は怖かった」って言われるより全然いいよ。

岡本 確かに。そもそも男闘呼組こそ、下の世代からは近寄りがたい存在だと思われてたみたい。全然そんなことないのにね。

高橋 番組では懐かしい映像もあって、当時を思い出したなあ。あんなふうに昔、僕らを追いかけてくれていたファンたちが、今では子どもを連れてライブに来てくれているんだもんね。すごいよ。あと、当時は女の子ばかりで腰が引けていた男性ファンも、俺らがおじさんになったことで堂々と来られるようになった。長い年月を経て、「男闘呼組って、Rockon Social Clubってカッコいいよね!」と言える空気が生まれていることが、本当に嬉しいです。

「子供連れのファンや、当時腰が引けていた男性ファンもライブにきてくれるようになったことが嬉しい」と語る高橋和也さん(写真撮影:初沢亜利)

男闘呼組は1988年にデビュー。「TIME ZONE」「DAYBREAK」等のヒット曲を連発し、1989年8月には東京ドームで単独ライブを行った。しかしグループは、1993年6月をもって活動を休止。4人は別々の道を歩むことになる。そんななか成田は2009年を最後に音楽からも離れ、地元・名古屋の一般企業に就職。以降、ジャニーズ事務所に残った岡本、他の事務所で芸能活動を続ける高橋、前田とは音信不通になってしまう。

高橋 やっぱり昭次あってのグループなのでね。昭次の声とギターがあってこその男闘呼組ですから。でもその彼が長いこと音楽業界から離れていて、僕たちは僕たちでそれぞれ芸能の仕事をしていた。もちろん男闘呼組を復活させたい思いはあったけど、現実問題として無理だろうなと思ってました。

岡本 そんな時、たまたま和也が4人共通の古い知り合いと会って、昭次のメールアドレスを教えてもらったんです。

高橋 2016年だったかな。まるで神のお告げみたいでした。「ここに連絡すれば昭次につながるのか!」って。その時点で僕は昭次と13年くらい会ってなくて、どこにいるのかすら知らなかった。そのアドレスが唯一の手掛かりでした。