2006年、国際交流試合のためアメリカ遠征中の高校日本代表の選手たち。9歳のラーズ選手(中央)は練習を見に行ったり、バットボーイを務めたりした(写真提供:ヌートバー久美子さん)

帽子をとって歓声に応える姿に感動

子どもたちに求めたのは、とにかく「外で遊ぶこと」。ゲームをほしがったときもありましたが、買ってあげなかった。

ラッキーだったのは、まわりに同じ考えのお母さんが多かったことかな。仕事をしている人も、そうでない人も、お母さん同士が助け合って子どもたちを育てた感じがします。

自宅があるここ、エル・セグンドはスポーツが盛んな地域。施設が充実していることもあって、子どもたちはいろいろなスポーツに親しんできました。野球については、昔からリトルリーグの日本チームを私が応援していたこともあって、ラーズも自然と日本を応援するようになったんだと思います。

アメリカでは、世界大会がすべて放送されるので、いろいろな国の子どもたちのプレーがテレビで見られるんです。

私自身、中高時代はソフトボールに熱中していました。WBCの間、当時のチームメイトから「ラーズくんのバットの構え方やプレー時に口を尖らせるところが、えのき(久美子さんの愛称)にそっくり!DNAってあるんだね」と連絡があったんですよ(笑)。昔は動画を撮っていないから、検証できないのが残念なのですが。