いくつになっても、出会いがすべて

 心身ともに“いいサイクル”で過ごしている現在、これからどんな仕事をしたいかと言えば、本当は映画をつくりたいんですよ。でも、映画の製作は並々ならぬ体力を必要とされるので、残念ながら、今の僕にそこまでの自信はありません。

 その代わりというわけではないですが、今回の40周年記念コンサートを無事に終えたら、絵本を書こうと思っています。理由は「絵本を書くといいよ」と、勧めてくれる人がいたから(笑)。作詞の仕事を始めたときもそうでしたけど、これまでずっと僕は受け身の人生なんですよ。僕自身が思い描いている自分より、他人が見ている自分のほうが正しいみたいで。「これ、やってみない?」と勧められると、「面白い!」と夢中になってしまうことが大半で。よく言えば、柔軟性がある。人から何かを勧められると、「それ、いいね」って、どんなプランにも乗れるんです。

 振り返ってみると、僕がこれまで携わってきた仕事はすべて人との出会いから始まりました。言い換えれば、人と出会わなければ、現在の僕はない。70代になった今、あらためて「出会いがすべて」と感じているので、これからも新たな出会いを大切にして、自分の世界を広げて行けたらと思っています。

70代になった今、あらためて「出会いがすべて」と感じている

7/6『砂の果実』(河出文庫)発売

7/10(月) 4枚のコンピレーションアルバム発売

売野雅勇 作詞活動40周年コンサート|2023年7月15日(土)東京国際フォーラム ホールA|オフィシャル・プロジェクト MIND CIRCUS SPECIAL SHOW「それでも、世界は、美しい」 (masaourino40.com)