あらためてファンの声援のありがたみを感じた

阪神対巨人、巨人対阪神は「伝統の一戦」と言われます。

僕たちの世代は先輩方ほど強く意識することはありませんでしたが、周りが独特の雰囲気をつくってくれました。球場の盛り上がりがほかのチームとは明らかに違ったので、それはありがたかったですね。

能見さん「ファンの声援のありがたみをあらためて感じることができたのは、コロナのおかげかもしれません」(写真:『#みんな大好き能見さんの美学(ポーカーフェイスの内側すべて明かします)』より)

下位に低迷することが多く「暗黒時代」と揶揄(やゆ)されていたころ、甲子園球場には閑古鳥が鳴いていたそうです。

でも、僕が一軍で投げるようになってからはいつも満員御礼。大声援の中でプレーさせてもらいました。それは巨人戦に限らずですが、巨人戦は特に球場のボルテージが上がっていたように思います。

新型コロナで無観客試合を経験したときは、まるで練習試合のようで違和感しかありませんでした。ヤジが聞こえないのはいいのですが、シーズン中なのにそうじゃないような……テンションが上がらずおかしな感覚でした。

ファンの声援のありがたみをあらためて感じることができたのは、コロナのおかげかもしれません。