スープを食べると健康になる理由

日本人の野菜の摂取量は、1970年から右肩下がりです。厚生労働省は、野菜を1日350~400g摂取するよう推奨していますが、実際に摂れている量は平均290g程度(平成29年国民健康・栄養調査)。がんや生活習慣病が増えているのは、野菜不足も大きな原因です。

この野菜スープは、ファイトケミカルが豊富なことが特徴ですが、ファイトケミカルは植物の硬い細胞壁に閉じ込められているため、生食では吸収しにくい成分。加熱することで細胞壁が壊され、体内で吸収されやすくなるので、スープにして食べると抗酸化力は生野菜の10~100倍も増すと言われています。

また、具もスープも残さず食べれば1日に推奨されている400gの野菜を摂ることが可能。さらに食物繊維も豊富です。スープには水溶性食物繊維が溶け出し、具の野菜には便のかさを増やす不溶性食物繊維が含まれているので、血糖値の上昇を抑え、便の排泄も促します。

病気を撃退するには抗酸化力の高い食材を食べ、免疫力を上げること。このスープは理想の食べ物なのです。
 

いのちの野菜スープの食べ方のコツ

Q. 皮ごとスープにするのは農薬が気になる……

⇒A. 有機野菜や無農薬野菜など、質の良い野菜を使うことが大切です

同じ材料でも、使う野菜によって味が変わるのが野菜スープの興味深いところです。私は自家菜園の野菜を使っていますが、有機野菜など、できればつくり手の顔が見える野菜を使うと、美味しさも格別です

 

Q. 野菜スープに肉や魚を入れてもいいの?

⇒A. アレンジメニューとして、たんぱく質をプラスするのはおすすめ

野菜スープはシンプルなので、どんな食材にも合うのがメリットのひとつです。ソーセージをプラスしてポトフ風にしたり、魚を足してアクアパッツァのようにしたりすると満足度もアップ