井上咲楽さんが9月8日の『徹子の部屋』に登場。15歳で念願の芸能界デビュー、1年前『新婚さんいらっしゃい!』の司会に大抜擢されたときの思いや、自身の結婚感の変化を語ります。今回は昆虫食について井上さんが熱く語った『婦人公論』2020年9月8日号の記事を再配信します。
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ギンヤンマと目が合って、ぞっこんまいった
重松 夏と言えば虫の季節。奥本先生は、ファーブルによる『昆虫記』の完訳を、30年を費やして成し遂げられましたね。『ファーブル昆虫記』は知っていても、最後まで読んだ人はあまりいない。何しろ膨大な長さです。
奥本 完訳版は、全10巻20冊になりました。小学校6年のとき、『ファーブル昆虫記』を読んで、「虫の生態を知らない人が訳したのかな」と思ったことがずっと心にあったんです。
重松 文字通り、ライフワークですね。虫のどこに惹かれました?
奥本 説明できるようなら苦労しません(笑)。僕は大阪南部、貝塚市の出身で、子供時代、まわりには田んぼ、6キロ行けば山という環境でした。田んぼには、必ずギンヤンマがテリトリーを張っている。そのギンヤンマと目が合って、ぞっこんまいって、気がつけば虫の世界にどっぷりでした。
重松 咲楽さんは、『ファーブル昆虫記』を読んだことは?
井上 奥本先生が訳していらっしゃるジュニア版を私も読ませていただきました。
重松 僕のイメージだと、若い女性と虫って、なかなか結びつかないんですけど。
奥本 虫を見て「キャーッ」。「虫をこわがる私、可愛いでしょう」というアピールの仕方はありますが。(笑)
重松 咲楽さん、ご出身は?
井上 栃木県の益子町です。山の中で自然に囲まれていましたし、子供会の集まりでザリガニ捕りや、生き物の調査をしたり。高校では、イナゴを捕って佃煮にする授業がありました。
重松 いい学校ですね。
井上 実家も山を切り開いたところにあったので、虫はそこらじゅうにいました。