娘の手製の雑煮は、ちっともおいしくなかったけれど(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
2022年2月以来、1年半以上にわたり配信してきた「読者のひろば」。反響の大きかった記事から、あらためて読み直したい「編集部セレクション」をご紹介します。

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時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは東京都の70代の方からのお便り。息子も夫も逝き、大晦日は一人かと寂しく思っていたTTさん。娘から声がかかり、娘のところで正月を過ごすこととなりましたが――。

娘夫婦と過ごす正月

息子も夫も逝って、大晦日は一人で過ごすのかとあきらめていた。すると娘から電話があり、「正月は私のところにおいで」と誘われ、本当にうれしかった。着替えや下着、おむつをリュックに入れ、どっこいしょと背負って娘の家へ出発。ムコ殿が優しく迎え入れてくれた。

元日の朝。お年玉を娘夫婦や孫娘に渡すと、思ったより喜んでくれる。孫娘はお返しにと素敵なハンカチをくれた。ちょうど新調しようとしていたのでうれしい。

孫娘は恋人と同棲を始めたというので、なにかコーヒーセットでも、とお祝い金3万円を渡す。当然、大変な喜びよう。

すると娘があわてて飛んできて「そんなことしなくてもいいのに」と言ったが、もっと素直に「ありがとうお母さん」と言えないものかと思う。