会話の聞こえ方が変わる「言葉尻の法則」
「視野60度の法則」とも関連しているのが、「言葉尻の法則」です。
家族が3.6m以上離れて話しかけると、同じことを話しても、自然と言葉尻がきつくなるというものです。
同じことを話しかけていても、距離が近いのと、3.6m以上離れて話しかけるのとでは、無意識に言い方が変わるのです。
たとえば、隣に座っている子どもには「宿題やった?」と優しく言えるのに、3.6m以上離れていると、「ねえ、宿題やったの〜!」ってなりますよね。それだけで印象が大きく違います。今、遠くに誰かがいると思ってやってみてください。
キッチンから離れたソファに座っている家族に話しかけるときも、「ねえ、来週のことだけどさ」と優しく話しかけても聞こえません。すると、ついつい、「ねえ〜、来週だけど! ねーーってば!」なんて言葉尻が強くなってしまいます。
そうなると、「なんだよ、うるさいなー」「そんなに怒鳴らなくてもわかってるよ!」「そんな言い方しなくたっていいじゃん!」なんて、する必要のないけんかに発展してしまったりして。そんなの悲しいですよね。それは距離の問題だけであって、言っている人の性格がきついわけじゃないのです。
距離の問題だけだったんだと気づいたら、お互いの居場所を少し近づけたり、近くに行って話しかければいいだけのこと。
間取りによってはキッチンの位置は変えられなくても、キッチンからなるべく近いところに子どもの居場所やソファを配置したほうがいいのです。