高原さん「コミュニケーションを意識して家の中のレイアウトを考えるだけで家族との関係がまったく変わる」(写真提供:Photo AC)
季節の変わり目にしたくなるのが衣替えと模様替え。涼しくなり始めた今、気分転換に家具などのレイアウトを変えてみたい、なんて考える人も多いのかも。一方で、「住まい空間の“しかけ”で人生が好転する」と断言するのが、空間デザイン歴30年超、累計1万件以上の間取り指導実績を持つ一級建築士の高原美由紀さんです。高原さんいわく「コミュニケーションを意識して家の中のレイアウトを考えるだけで家族との関係がまったく変わる」そうで――。

ソファの向きは何で決まるのか

リフォームしてキッチンの向きを変えることは難しくても、模様替えとして、ソファの向きを変えることはそこまで苦労なくできるはずです。

では、ソファの向きって、何によって決まると思いますか?

多くは、テレビの位置で決まります。テレビをどこに置くか。それにかかっていると言っても過言ではありません。

どんなにキッチンカウンターがリビングのほうを向いていたとしても、テレビの位置によっては、キッチンに背を向けて座ってしまいます。

さらにそのテレビの位置は、壁についたアンテナとコンセントの位置に左右されます。こればかりはどうにもならないこともあります。

ハウスメーカーによっては、テレビのアンテナとコンセントは、大きな壁の隅につけるなどのルールがあったりします。でも、それだと自由度が低いですよね。

最近では、テレビの電波を部屋の中で飛ばせる商品も出ています。壁についたアンテナの場所に関係なく、電源さえあれば、好きな場所にテレビを置くこともできます。あるいはキャスター付きのテレビにして移動させてもよいですね。

できるだけリビングやダイニングで過ごす家族と、キッチンに立つ人が、お互い「視野60度の範囲」に入るようにテレビと家具を配置してほしいのです。

そうすればキッチンに立っている人と、ソファで過ごす家族との会話がスムーズになり、共有感やつながりも生まれます。

「それだけ?」と思われる方もいるかもしれませんが、本当に大事なことなのです。