発がん性の問題
人工甘味料をめぐっては発がん性の恐れも指摘されており、発がん性が疑われて使用禁止になったものや、やはり発がん性は認められないとして再び使用が許可されたものなどがあります。現在は使用が認められているサッカリンもそのひとつで、一時期は発がん性があるとみなされて使用が禁止されていました。
また、国によって取り扱いの対応が分かれている人工甘味料も多いようです。日本では使用が禁止されていても、他国では一般的に使用されているものもあります。過去には、日本では現在使用が禁止されている人工甘味料である「サイクラミン酸(チクロ)」が輸入食品から検出され、輸入業者に回収命令が出されるといったこともありました。
今年7月には、WHOによって、アスパルテームが「IARC(国際がん研究機関)発がん性評価」の「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」物質のリストに追加されました。このリストは全部で4段階に分類されており、アスパルテームは上から3番目に該当します(1番目は「ヒトに対して発がん性がある」、2番目は「ヒトに対しておそらく発がん性がある」)。
WHOによると、現時点では1日摂取許容量は「40mg/kg体重」で、一般的に使用されている量では安全性に大きな懸念はないとしています。したがって、普段の生活で過度に避ける必要はなさそうです。