いつも食べている食品には「添加物がたくさん含まれている」ということを意識したことはあるでしょうか。現在、使用が認められている「食品添加物」の数は800品目を超えています。そんななか「食べてはいけない添加物」「食べてもいい添加物」の違いを解説しているのは、食品ジャーナリストとして活躍する渡辺雄二さん。今回はその渡辺さんによる「ようかん」「カステラ」「ナッツ類」の安全性についての紹介です。
甘いのにはワケがある「ようかん」
「ようかんは甘すぎて嫌い」という人もいるかもしれません。
しかし、砂糖をたくさん使っているのは単に甘くしているだけではなく、じつは保存のためでもあるのです。
塩に保存効果があるのはご存じだと思います。
食品に塩が5〜10%ふくまれると、細菌は増えることができません。
これを「塩蔵(えんぞう)」といいます。砂糖も50〜60%ふくまれると、同じような効果があるのです。これを「糖蔵(とうぞう)」といいます。
ようかんの原材料は、通常砂糖、あん、寒天で、砂糖がいちばん多く、保存料は添加されていません。
それでも長期間、腐ることはありません。
砂糖が細菌の増殖を防いでいるからです。
なかには甘味料のソルビトールを添加した製品がありますが、安全性に問題はありません。
ただし、製品によっては酸味料や香料などを添加したものがあるので、注意してください。
無添加のようかんは、味もいいですよ。