本格的なイランの家庭の味を
古代オリエント世界に君臨したペルシア帝国をルーツに持つイラン。食文化の歴史も古く、ギリシアやローマ帝国などの影響を受けてきたその料理は、思いのほかマイルドだ。
「ハーブや野菜、ヨーグルトを多用するイランの料理は、香辛料は使うものの、インド料理のような辛さはありません」と語るのは、オーナーのアスガー・ケメスタリィさん。
来日して45年。貿易業を営む傍ら、母国の味を日本の人たちに知ってもらいたいとの思いから六本木で同店を始めたのは29年前。広尾に移転して2年。近所の大使館から訪れる外国人客も多く、こぢんまりした店内はエキゾチックなムードに包まれている。