犬にかぎらずペットに手厚い英国

遅まきながら、イギリス滞在通算22年目にして僕も犬を買った。人生で3匹目の犬である。

最初は雑種、2匹目が柴犬、今いるのがゴールデン・リトリーバー。イギリスではなるべく捨て犬を保護してやろうという動きがあって、僕らも最初はテムズ南岸のバタシーにある犬猫ホーム(Battersea Dogs & Cats Home)へ行ってみた。

遅まきながら、イギリス滞在通算22年目にして僕も犬を買った(写真提供:Photo AC)

近代的な施設の中に捨てられた犬と猫が住んでいて、新しい飼い主を待っている。捨てられたというよりは、暮らしが変化したために犬を飼いつづけることができなくなった人たちが、泣く泣く愛するペットを連れてくる例が多いらしい。

このバタシーの施設ではないけれど、最初の猫2匹は別の猫ホームから手に入れた。彼女たち(子猫姉妹)は文字通りの捨て猫だった。行ったらすぐに連れ帰ることになるのかと思っていたら違った。

そこの職員が、僕たちの家が猫を飼うのに適しているか、生活スタイルはどうか、などをまずチェックするのだった。そのための家庭訪問があって、それに合格して初めて連れて帰ることができるという順序だ。犬にかぎらず英国はペットに手厚い。

すでに1824年に動物愛護のチャリティ組織を発足させている(1680年代末に徳川綱吉が発布した「生類憐れみの令」などは世界の最先端をいっていた)。今では2家族に1家族はペットを飼っている計算になるそうだ。

バタシーの犬猫ホームでは望むリトリーバー系の犬が見つからず(すぐに引き取り手が現れる人気種だから)、ネットで探すことにした。イギリスではペットショップで犬猫を売ることは法律で禁じられている。

子犬は母犬と最短でも8週間は過ごさせないとメンタルが不安定になり、攻撃的になるというのが理由だ。攻撃的になれば嫌われて捨てられる、その悪循環を断とうとする施策である。こうなると公認ブリーダーか子犬が生まれてしまった個人から直接買うしかない。

法律で禁止されたのは2018年だけれど、僕らが犬を探していたころにはすでにその動きが浸透していた。