宇治十帖のモニュメント(撮影◎筆者 以下同)
NHK大河ドラマ『光る君へ』の舞台である平安時代の京都。そのゆかりの地をめぐるガイド本、『THE TALE OF GENJI AND KYOTO  日本語と英語で知る、めぐる紫式部の京都ガイド』(SUMIKO KAJIYAMA著、プレジデント社)の著者が、本には書ききれなかったエピソードや知られざる京都の魅力、『源氏物語』にまつわるあれこれを綴ります。

『光る君へ』の舞台

紫式部が主人公のNHK大河ドラマ『光る君へ』をきっかけに、紫式部と彼女が生きた平安時代にがぜん興味が湧いたという人も多いのではないでしょうか。

平安京を舞台に繰り広げられる権謀術策と男女の愛憎ドラマ……。合戦のない大河ドラマということで戸惑う声も聞かれますが、私はとてもおもしろく見ています。

1000年も前なんて、気が遠くなるほど昔のことだと思うかもしれませんが、筆者が住む京都には、紫式部ゆかりの地をはじめ、平安時代の面影を残す名所旧跡がたくさんあります。

そういう場所を訪れると、平安京の人々や暮らしが不思議と身近に感じられる。この記事では、紫式部の残した『源氏物語』に思いを馳せながら、古くて新しい京都の魅力をみなさんにご紹介したいと思います。

取材を通して平安時代について学んだことで、私はこの時代の文化や風俗にいっそう興味を持ちました。『光る君へ』の背景を知ることで、みなさんもドラマをもっと楽しめるのではないでしょうか。