人は1日何回、食器を洗うのか
今回は「食器は1日に1回洗えばいい」という、我流の家事のこと。
個人事業主の私は、自宅で1日作業をしていることもある。そんな日はほとんど自炊。とはいえ毎度、調理器具を出すのではなく、主食やおかずはまとめて冷凍してストック。ほぼレンチンで食事が完成するが、どうしても食器は使用するので、洗い物が登場してしまう。
使った食器についた目立つ汚れを水道水でさっと流して、シンクの隅に寄せる。そのままデスクに戻り、「さーて」と仕事を開始。冷蔵庫に飲み物を取りに行くと、食器が視界に入るときもあるけれど、見て見ぬふり。
(……洗うのが本当に面倒くさい……)
料理をするのは好きだし、没頭できる時間はちょっとしたストレス解消になっている。ただ本当に洗う、片付けるのが苦痛だ。この作業さえなければ、料理はもっと楽しいものになる。それなのに“作る”と“洗う”が同じ導線にあるとは、なんと不均衡なのだろう……と、たまに眉間にシワを寄せる。
よって私の食器洗浄タイムは1日1回。洗って、干すスペースにぎりぎり置くことができる量まで溜めている。このほうが“洗う”という作業は一度で済むし、食器用洗剤の使用や、スポンジ劣化も防げるのだから、節約にもなるじゃないかと言うのが持論という、言い訳だ。本当は、毎回洗った方がいいとは分かっている。
以前、既婚の友人たちと話していた時のこと。
「Cちゃん、食事が終わるとすぐに食器を洗うって言っていたでしょう」
「うん」
「私もね、いつもぎりぎりまで溜めていたんだけど、その話を聞いてからすぐに洗うようにしたの。そしたらね、すごく気分が良くなった気がするんだよね。ありがとう」
友人たちの会話を「へえ」と空々しく聞いていた私。この場で「1日1回しか洗わない」とは言いづらい。言おうものなら「すぐ洗わないと、不潔だよ?」と言われるだろうし、使った食器を重ねたら露骨に嫌な顔をされるだろう。
絶対に洗わなければならない闘いに、日々、私は揺れていた。