出版不況が言われて久しいですが、特に苦境に立たされているのが「雑誌」です。2020年だけで100誌以上が休刊。書店の数が減り、近年では物流問題も加わるなど、環境は厳しさを増すばかり…。そんななかでも刊行を続ける雑誌の強さのヒミツとは? 麻雀関連の雑誌が次々に姿を消す中、”唯一の業界専門誌”として刊行を続ける『麻雀界』の高橋常幸編集長にお話をうかがいました。(全2回の2回目)
創刊号を開いてみる
――『麻雀界』になる前、1975年に創刊した当時の『月刊プロ麻雀』を開いてみると…伝説のプロ雀士はもちろん、プロ野球選手に文豪など、錚々たるお名前が。別の号には、弊社がお世話になっている五木寛之先生のお名前も!
かつて麻雀は、単なる趣味というだけではなく、交流の場として高い価値を持っていました。そのため、今以上に社会や文化と切り離せない存在になっていたのだと思います。
その分、たしなむ人口も今よりずっと多かった。
だからこそ、前回お話差し上げた通り、1978年のピーク時に雀荘が3万6千店も存在していたわけです。今はそれが4千店にまで減ってしまいましたが。