花の酵母で醸した純米吟醸に、鱈の柚香蒸しを
神奈川県西部、足柄上郡開成町にある瀬戸酒造店はかなりユニークな蔵元です。創業は慶応元年(1865)ながら1980年に自家醸造を中断し、2018年38年ぶりに醸造を再開。実は、地域おこしの相談を受けたコンサルタント会社が自ら醸造に乗り出し、再始動させたのです。このストーリーに惹かれ、いろいろ試飲して買ったのが「あしがり郷零(ぜろ)号」。なんと開成町の花、あじさいの酵母で醸した純米吟醸! お花から酒造りの酵母が抽出できるなんて驚きです。
まろやかな口当たりと爽やかな酸味が白ワインに似ています。この味わいには白身魚の柚香蒸しが合いそう。旬の鱈に豆腐やきのこを足して、鱈ちり風にしましょう。最後に柚子の皮を散らして香りを移し、柚子果汁で割った醬油ですっきりいただきます(お好みでポン酢醬油でも)。今晩は一人だから300mL瓶がジャストサイズ。この蔵元、再開して1年なのに、フランスで開催された日本酒コンクールでいきなり入賞したり、ちょっと目が離せない存在なのです。
一度食べればやみつき! おつまみレシピ
作り方(2人分)
①フライパンに酒と水各50mL、昆布5cm角1枚を入れ、10〜20分おく。
②鱈2切れは塩少々をふって10分おく。全体に熱湯を回しかけ、水気を拭く。
③焼き豆腐½丁は4つに切り、しめじ¼パックは石突きを切って小房に分け、長ねぎ½本は斜め切りにする。
④①に②、③を入れて中火にかけ、沸騰したら弱火にして蓋をし、5〜6分蒸す。火を止めて柚子の皮のせん切り½個分を散らし、蓋をして1分蒸らす。
⑤④を器に盛りつけ、醬油と柚子の搾り汁各大さじ1を混ぜて添える。
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