(写真:stock.adobe.com)
「長い文章を書くのは苦手」「私の人生、特にドラマチックでもないし」と思い込んでいませんか?自分史づくりのプロは、「女性にこそ、これまで歩んできた道を書き残してほしい」と語ります。気負わず、気軽に始められるコツを聞きました(構成=山田真理 イラスト=tomoto)

前編よりつづく

「誰のため」「なぜ」が
書く原動力に

続いて、自分史の作り方ですが、まず書き始める前に「誰のために」「なぜ」「どんな形で」「いつまでに」作るのかを考えておくとよいでしょう。

自分のためだけに作るのか、家族や友人に見てほしいのか、もっと多くの人に読んでもらえるものにしたいのか。

なぜ作るのか、は家族の歴史を残すためか、人生を振り返るためか、故人の言葉を残したいからか、などさまざまでしょう。

「誰のために」と「なぜ」の2点を明確にしておくと、資料集めなどその後の作業がスムーズに進むだけでなく、最後まで書き上げる原動力にもなります。

次に「どんな形」にしたいのか。上の写真は私のサロンの参加者が作ったものですが、ある程度厚みのある「本」から、手づくりの「冊子」までさまざま。

たとえば70代のEさんは、最初にサロンへいらした時に、「家の裏にこんな井戸があってね」とノートに走り描きした絵がとても魅力的だったので、本文も手書きにすることをすすめ、和綴じ本にしました。

ほかにも、写真を中心にしたアルバム形式や、雑誌のようなスタイルで自分史を編集していく人も。