[特集]
〈家計も生活も、リサイズして快適に〉
年金が少なくても 豊かに暮らす
●注目記事●
〈ルポ 見栄を張らなくても、毎日は楽しめる〉
生活費・月15万円以下の 〝やりくり上手さん〟には 極意がある
島内晴美
64歳まで雇用延長で働いたものの、勤続年数が短かったため、厚生年金の手取り収入は月10万円にしかならないというサトミさん(70歳)。40歳で離婚後、家電メーカーに勤め、2人の子どもを育ててきた。
「シングルで子育てをするのは、きつかったですよ。正社員とはいえ給料は決して高くなく、元夫からは養育費をもらえず……子育て中は、毎日が綱渡りのようでしたね」
おかげで子どもたちはたくましく育ち、今は2人とも自立して家庭を持っている。それだけでも、一人で頑張ったかいがあった、と当時を振り返るサトミさん。リタイア後の人生は自分だけのもの。誰にも気兼ねせず好きなことをしたいと思ったという。
「少ないとはいえ、すべて自分のためだけに使えるお金があるということは、精神衛生上ありがたいですね。さらに、現役時代にかけていた個人年金の受給も始まって、65歳からの10年間、月1万7000円の個人年金が入ります。でも、年金だけではとても暮らしていけない。何か収入を得る手段は……と考えた時に思いついたのが、私が母から相続し、空き家になっている実家を人に貸すこと。今は月4万円の家賃収入を得ています」
子どもたちの学費や生活費に四苦八苦していたころに比べて、自分のためだけに使えるお金が月15万円もあると考えると、むしろ生活は楽になったという。
(一部抜粋)
他にも、読者アンケート「将来の不安を覗いてみたら」、専門家による「クイズで学ぶ! 「年金きほんのき」」、林家ペー×林家パー子のお二人の爆笑対談「細く長く愛されながら、100歳まで働き続けたい」などが掲載されています。
[第二特集]
〈一緒に歳を重ねていきたい 〉
人生後半は ペットとともに
●注目記事●
〈両親、そして愛猫1匹を見送った日々を経て〉
別れは遠くない、と思うから 今の時間が愛おしい
井上荒野
わが家には、今年で20歳になる松太郎という名の雄猫がいます。昨年8月までは雌猫の、つぶ子もいました。
松太郎がやってきたのは夫と結婚する前で、一緒に住み始めて1年くらいたった頃です。当時はまだ小説の仕事もあまりなく、貧乏でぼろアパートに住んでいましたが、ある日アパートの前から鳥の雛みたいな鳴き声が聞こえてきました。夫が見に行くと、目が開いたばかりの子猫が鳴いていたので、部屋に連れて帰ったのです。
獣医さんに世話の仕方を教わりましたが、綿棒で肛門を刺激して排泄させなくてはいけないし、ミルクは2時間おきにあげる必要があるし、けっこう大変。あまりに小さくて、すぐ死んでしまいそうで怖かったですね。
でも松太郎は順調に大きくなり、2年後、つぶ子が来ました。友だちの子どもが子猫を拾ってきたけれど、団地住まいなので飼うことができず、うちで引き取ることにしたのです。実家には常に猫がいたものの、自分の責任で面倒をみたのは、松とつぶが初めて。私たち夫婦に子どもはいませんが、2匹の面倒をみながら、子育てってこういうことかな、と思ったりもしました。
たまに私が夫にイライラしていると、察するのでしょうね。松太郎が近寄ってきて、「どうしたの?」と鼻を私にくっつけてくる。だから私も「ねえ、ひどいと思わない?」と、猫相手に夫の愚痴をこぼしています(笑)。あと、夫婦で気まずい空気になったら、お互いが猫に話しかける。そうしていると、いつの間にかぎくしゃくした雰囲気がなくなるんです。(一部抜粋)
他にも、獣医師による 「〝わが子〟の介護、災害時……その時がくるまでに備えよう」、ベッキーさんのインタビュー「犬たちがつないでくれた、実家と新しい家族の縁」、サンシャイン池崎さんの「猫という拠り所ができて、人に優しくなれた」が掲載されています!
[読みもの]
〈53歳にしてソロデビューの理由〉
宮本浩次
帰る場所があるから、 今は導かれるままに歌おう
前回、『婦人公論』に登場したのは2018年の夏。エレファントカシマシの23枚目のアルバム『Wake Up』を発表したタイミングでした。非常に誇らしい気分で取材に臨んだのを覚えています。17年からスタートした47都道府県を巡るデビュー30周年記念コンサートでは、10万人を動員することができまして。要するにエレファントカシマシは過去最高の高まりを迎えていたわけです。
ツアーのファイナル公演の翌日、スペシャルライブにMr.Childrenと Spitz が駆けつけてくれたのも嬉しかったなぁ。桜井(和寿)さんや草野(マサムネ)さんと一緒に僕らの代表曲の一つである「ファイティングマン」を熱唱して感無量でした。こういう素敵な企画を提案してくれた人がいたわけだけど、それまでの私なら照れというか意地が邪魔をして、ほぼ間違いなく拒んでいたでしょう。
僕らがCD売り上げ不振からレコード会社に契約を打ち切られた1994年に、ミスチルは「innocent world」で、95年にSpitzは「ロビンソン」で大ブレイクしたんです。それを尻目に私は「なんでこんなに一生懸命にやっているのにダメなんだ」と絶望し、「俺はこんなに歌がうまいのに」「俺は天才なのに」と嘆いていた。自分で言うしかないところからしてダメなんだけど(笑)。とにかくこの先音楽を続けていけるのだろうかと不安で不安で……、って何の話でしたっけ? 失礼しました!(一部抜粋)
[グラビア]
〈伝説のトップスターとトップ娘役が初共演〉
大地真央×花總まり
凜として美しく
他にも、
〈芸歴50年なんて、まだ道半ば〉
桂文珍
100年先も笑える噺は、 タフな体と柔軟な頭でつくられる
〈”ご縁”で芸人、俳優に。そしていま〉
石井正則
僕がハンセン病療養所をカメラに収める理由
〈守るものができて、男は変わる〉
妻夫木聡×間宮祥太朗
誰かのために生きたい
〈洗練された絵画に心地よさを感じて〉
宮沢りえさんが案内する
ハマスホイの静謐な世界
などなど、盛りだくさん。ぜひご一読ください!!